万年青の系統を初心者の方向けに解説

万年青の系統を初心者の方でも分かり易いように書いていきます。

系統のおさらい

万年青の系統は、大きく分けて3つあります。

  • 大葉系統
  • 薄葉系統
  • 羅紗系統

薄葉系統はさらに細かく分けられます。

それでは、ひとつずつ見て行きましょう。

大葉系統(おおはけいとう)

葉が大きく、葉の模様や柄などを楽しみます。

「残雪」
図(ず)と呼ばれる柄が葉に入ります

「聖文鳥」
虎(とら)と言う柄と図が葉に入ります

こちらは大葉系統の「残雪(ざんせつ)」と「聖文鳥(ひじりぶんちょう)」です。どちらの葉も大きく長いです。
葉には、図柄、虎柄などの模様が入っていて、大葉系統は、この模様の出方を楽しみます。
「残雪」は図の種類が複数あり、図柄によって「残雪(◯◯性)」と分けられています。これについては、また別に詳しく記事にしたいと思います。

薄葉系統(うすはけいとう)

薄葉系統はさらに細かく分けられています。

  • 千代田系
  • 一文字系
  • 獅子系
  • 縞甲系

千代田系(ちよだけい)

千代田斑(ちよだふ)と言う独特の模様が葉に入ります。

「松の誉」
「千代田の松」

こちらは千代田系「松の誉(まつのほまれ)」と「千代田の松(ちよだのまつ)」で、葉に千代田斑と言う細かい線状の模様が入ります。

一文字系(いちもんじけい)

一文字系の特徴は、葉が樋のような形をしていて、樋葉(といは)と言われます。

「富士の図」
「阿波の白虎」

一文字系の「富士の図(ふじのず)」と「阿波の白虎(あわのはくとら)」です。葉の形が樋(雨樋などの形)のようになっています。
「富士の図」は図の種類が複数あり、図柄によって「富士の図(◯◯性)」と分けられています。こちらの図性についてもまた別に詳しく記事にしていきたいと思います。

獅子系(ししけい)

獅子系は、葉がクルクルとカールしているのが特徴です。

「玉獅子の虎」
「海竜獅子」

獅子系統の「玉獅子の虎(たまじしのとら)」と「海竜獅子(かいりゅうじし)」です。どちらも獅子葉と言って葉がカールしています。
万年青の獅子葉のように、葉がカールして伸びていく植物は世界でも非常に稀です。

縞甲系(しまこうけい)

縞甲系は、縞柄と、甲竜(こうりゅう)雅糸竜(がしりゅう)などの芸(げい)『葉の表面に出てくる形、凹凸』

「輝鳳海」
「太陽」

縞甲系の「輝鳳海(きほうかい)」と「太陽(たいよう)です。縞柄の葉に甲竜、雅糸竜が入っています。

羅紗系統(らしゃけいとう)

羅紗系統は、葉の厚みがあり、表面に様々な芸(げい)『形』が現れます。

「萬風」
「天元」

羅紗系の「萬風(まんぷう)」と「天元(てんげん)」です。どちらも雅糸竜が入り、「天元」には、剣葉(葉の先が尖った葉)、熨斗葉(熨斗を折ったような葉)などの芸が出ています。


万年青の系統を初心者の方向けにざっくりと解説しました。
最近では、引越し、転居のお祝いに「引越し万年青」を購入したり、贈られたりする方が増えてきたようです。
万年青を初めて自宅に迎え入れる方が、少しでも万年青に興味を持っていただけたらと思います。